白い菜の花の正体は?黄色との違いや大根・白菜も「菜の花」と呼ぶ理由

一面に広がる菜の花畑や、川沿いに揺れる菜の花……あの黄色い花を見つけると“春だなぁ”と感じますが、時折ちょっと不恰好な菜の花や白い菜の花を見つけて、「これも菜の花?」と思ったことはありませんか? 明確な答えが得られず、うやむやのまま過ごしている方も多いでしょう。
それもそのはず、菜の花はとても種類が多いのです。もっと春を楽しむために、素朴な疑問を解消しておきましょう。
大根、白菜、ブロッコリー……アブラナ科の野菜が菜の花に!

そもそも「菜の花」という植物は植物学的にはなく、アブラナ科の植物の総称で、花びらが4枚で十文字に咲くことから十字花植物とも呼ばれています。また、菜の花の“菜”には「食用に出来る葉や茎」という意味もあるそうです。
■アブラナ科の植物

アブラ菜、コマツ菜、白菜、キャベツ、水菜(京菜)、カブ、カラシ菜、ブロッコリー、カリフラワー、葉牡丹、クレソン、大根など。
こうして見ると、日頃食材となっているものが多いですね。普段は花が咲く前に収穫されてしまいますが、種子を採るため、または放置されたまま成長を続けると、トウが立って花が咲きます。ですから、畑などで「菜の花だ!」と思って近づいてみると成長した白菜だったり、茎がちょっと赤っぽいなぁと思って根元を見たら赤カブだったりしても、菜の花でいいわけです。
黄色だけじゃない! 白い菜の花、紫の菜の花

白い菜の花を見かけたことはありませんか? 菜の花は黄色い花ばかりではありません。白い菜の花の代表は大根です。また、大根の種類によって少し色味が違い、赤筋大根のように薄紫の花をつけるものもあります。

紫の菜の花もキレイ。紫の葉の花の代表は花大根で、食べるのではなく園芸植物です。
色別、菜の花の花言葉
●黄色い菜の花
「快活」「明るさ」「元気いっぱい」「競争」
●白い菜の花
「優秀」「知恵の泉」「聡明」
●紫の菜の花
「潔白」「適応」
まるで出世魚みたい!アブラナの呼び名は変わります

菜の花の王道といえばアブラナですが、アブラナは出世魚みたいに成長過程で呼び名が変わります。
- 若い茎葉が食用になるときは「アオナ(青菜)」と呼ばれます
- 美しい花をつけているときは「ナノハナ(菜の花)」 と呼ばれます
- 種子ができたときは「アブラナ(油菜)」と呼ばれます
人も車も動かすアブラナ
漢字で「油菜」と書くように、アブラナの種から搾り出した油が「菜種油」です。かつては灯りをともす油としても使われていましたが、現在は食用油や開花前のアオナをお浸しにするなど、食用としての栽培が主流です。
さらに最近は、菜の花畑を作り、食用油を採って利用した後、その廃油を回収・精製してつくるディーゼルエンジン用のバイオ燃料 (バイオディーゼル燃料)としても注目されています。

菜の花は繁殖力が強いため、空き地で野生化して一面が黄色い絨毯のようになっているところもありますが、最近、菜の花が増えたような気がするのも、そうした取り組みの成果かもしれません。
春のことば「菜種梅雨」
春雨前線が停滞する、3月半ば~4月前半にかけてのぐずついた天気のこと。この時期はアブラナが開花している事から名付けられました。
花屋の店先にならんでいる菜の花は何?
ちなみに、花屋さんで売っている菜の花は、アブラナではありません。ほとんどのものが、チリメンハクサイに改良を加えて花の密度を濃くした切り花用の品種だそうです。
春を呼ぶ菜の花は、食べて良し、眺めて良し、さらに環境にもやさしい植物です。いつもと違う菜の花を見かけたら、この記事をお役立てください。
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